2005年01月31日

「ハワイッサー」(水野スミレ著)


ハワイッサー
水野 スミレ

文学的商品学 対岸の彼女 人生を成功に導く星の教え セックスボランティア ガラクタ捨てれば自分が見える―風水整理術入門

by G-Tools

---
主人公は35歳の専業主婦コトブキ。夫は12歳年上の大学助教授、浮気、育児PTA活動などの一日の行動から生じる感情の揺れ動きにより、一人の女の貪欲な人生観を描く。
---
「専業主婦小説」という、聞いたことのないジャンルに興味を持ち、読んでみました。
コトブキの1日が本1冊分になっているのですが、彼女の日常生活、考え方などがうまーく描かれています。
日常のすべてのことに情熱を傾け「幸せ」を求める、バイタリティあふれる彼女と私にはあまり共通点がなく、共感はできないのですが、日常の細かな判断(無駄な時間をなくそうとか)、感情がとってもリアルで、おかしかったです。
また、主婦として、1日に処理する家事などの量がこんなにも多いかと、軽くショックを受けました。小説だからたくさん盛り込んでいるとは分かっているのですが、これくらいこなす人っているよなぁ、と思い。
2人の男の人と浮気もしていて、最初はイヤな感じなのですが、それも悪気は全く無いことが分かってきます。自分を必要としてくれているという充実感を求めているようです。最後の方は、夫を深く愛している描写もあり、ちょっと驚きます。夫からは十分な愛をもらっていないことを悲しみながらも、「これでよし。私は幸せ」と明るく信じている(信じ込もうとしている)ところが、けなげですらあります。
結局、このコトブキさんは、一番大切な夫から愛されていないこと、それを他の人々との関係で埋め合わせしていることにちゃーんと気付いているのでしょう。「今の生活に満足!幸せ!」と思い込もうとしているのだと思います。小説はこの1日で終わりですが、その先は、この生活のまま続かないような気がします。夫と向き合って衝突する時期が来るんじゃないかと期待してしまいます。今のままだと片想いのまま結婚して、我慢したまま、一生懸命「幸せ」を感じようとしている、かわいそうな人に思えます。本当の幸せを求めてほしいものです。
主人公は明るくふるまっているのに、読んでいて悲しい気持ちになった、変な読後感の小説でした。
著者の次の小説を読んでみたい気がします。
posted by かばここ at 15:15| Comment(0) | TrackBack(1) | 本(おすすめ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

永久就職も意外とおもしろそぉだにゃ〜
Excerpt: 就活中は読書がはかどる…ってことで、 ブックオフの¥100棚より(笑) 「ハイワッサー」 水野スミレ 著をよんだよ! 『専業主婦小説』ってジャンルはちょっと退屈なお話かもぉぉと思ったけど、まぁ..
Weblog: 涼子はもぉ21だからねぇ
Tracked: 2005-03-29 21:51
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。